全日本海員組合長崎支部(漢那太作支部長)は、2月6日に第83回定期全国大会で決定された政策諸課題への対応について、長崎市長及び長崎市議会議長あてに「海運・船員の政策諸課題に関する申し入れ」を行った。漢那支部長より「海運・水産産業は、物資・旅客の海上輸送や食用水産物の安定的な供給などを通じ、経済の維持・発展や国民生活の安定に大きく寄与している。未だ収束を見せない新型コロナの影響や国際情勢などにより、我が国をはじめ世界の社会・経済は大きな影響を受けている。企業体力が疲弊する旅客船事業者に対する支援、海上物資運送・旅客運送及び水産資源の安定供給のための施策、海運・水産業の担い手確保・育成は喫緊の課題であるなど」趣旨説明があった。
政策諸課題の申し入れ概要は、長崎市内各港を拠点とし、離島島民の生活を支え、観光産業の発展に寄与する公共交通機関として長崎市の経済活動に貢献する船社に対し、各ターミナル使用料ならびに岸壁使用料の減免措置の拡充、その他、事業継続に必要な支援措置を講じること。船員は家族や陸上社会と離れ、職住一体となった特殊な労働環境のもとにあり、行政サービスの受益が一定程度制限されており、住民税減免措置に向けて取り組んでもらいたい。船員後継者の確保・育成、海に親しむ活動の推進、海難事故の撲滅と安全対策、漁船の代替建造への取り組み、日本人漁船員の確保育成の取り組みなど、政策課題の申し入れを行った。