三菱の同僚からもらった「びわ」、その「びわの種」を自宅庭先にまいてから10数年経過、オレンジ色の露地びわが重たそうに枝にぶら下がっている。初夏の訪れとともに、ハウスびわは一足早く出回り、粒が大きて甘く、高級食材の部類に入る。露地びわは今が旬の時期を迎え、道路沿いの無人販売所やスーパーなどの店頭に出回り、自宅庭の「びわ」も旬の時季を迎えている。びわの栽培は、江戸中期ごろから南房総でびわ栽培が始まり、江戸後期になると代官屋敷で働いていた三浦シオという女性が、唐(現在の中国)から持ち込まれたびわをもらい、その種を長崎県茂木町の自宅の庭に蒔き、大切に育てたという。それがもととなり、西日本を代表する品種「茂木びわ」が広まり、生産量は長崎県がトップを占めているが、1月の寒波で大きな打撃を受けている。自宅庭の「びわ」も「茂木びわ」の流れを繫いでくれた「びわ」と思いつつ、食すにはあと数日必要か・・・。