西九州新幹線(武雄温泉―長崎)は、9月23日開業し白と赤のツートンカラーンの車両(6両編成)に代わり、博多―長崎を結ぶ九州新幹線長崎ルートの一部になる。博多―長崎を直通する在来線特急は22日で運行を終了、西九州新幹線は特急から「かもめ」の名称を継承し、全長約66㌔(武雄温泉―長崎)を最速23分で結ぶ。長崎から博多に行く場合は、武雄温泉駅の対面ホームで在来線特急「リレーかもめ」と乗り換える「対面乗換え方式」、現行最速1時間50分(JR特急かもめの場合)から30分短くなり、最速1時間20分となる。新幹線の運行本数は新大村発着の回送利用3本を含め1日計47本。九州新幹線長崎ルート(博多―長崎)の整備計画決定から49年、新鳥栖―武雄温泉を未整備区間として残しつつ、日本最西端の高速鉄道が未来に向かってスタートを切った。
同日午前5時からJR長崎駅構内で執り行われた「西九州新幹線長崎駅開業記念式典・出発式」では、タレントの「長濱ねるさん(長崎市出身)」が一日駅長に任命され、「県内外で長崎を発信し,長崎が大好きになった。県民、訪れる人が希望を持てるよう祈念する」と述べた。斉藤鉄夫国土交通省や大石賢吾知事ら17名による「くす玉開き」後、改札通りはじめが行われた。式典では、主催者を代表して古宮洋二氏(九州旅客鉄道株式会社代表取締役社長一行役員)より「ついに西九州新幹線が開業する。多くの関係者のご尽力や地権者のご協力に感謝したい。博多まで1時間20分、30分の時間短縮は大きい。交流人口の拡大、定住人口を増やせるよう新幹線効果を引き出し、九州全体が元気になる事を祈念する」との挨拶があった。
来賓祝辞では、斉藤鉄夫国土交通大臣より「新幹線開業を迎えることができたのは、全ての関係者の絶大なるご尽力、熱意と真剣な取り組みのたまもの、地元での大変熱い気持ちを感じた。これを機に西九州地域全体や中国、関西地方との交流が活性化し、長崎県がさらに発展することを期待する」、大石賢吾知事、田上富久長崎市長、河内隆独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長からもそれぞれ祝辞が述べられた。始発列車を担当する西尾麻衣子主任運転手(諫早出身)より「地域の皆様に愛され九州の発展に貢献し、世界に誇れる新幹線をつくることに尽力する」との安全宣言が行われ、花束が贈呈された。その後、テープカットが行われ午前6時17分長崎発の一番列車が出発した。同日11時からは「西九州新幹線しゅん功開業祝賀会」に参列、13時30分過ぎからは開業を記念する、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の展示飛行を見学した。