自民党の総裁選挙は9月29日投開票が行われ、岸田文雄前政調会長が決選投票で河野太郎行政改革担当相を破り、第27代総裁に選出された。任期は2024年9月末までの3年、新総裁は10月4日召集の臨時国会で第100代首相に選ばれ、岸田内閣が発足する。1回目の投票は、岸田氏は256票(国会議員票146票、党員票110票)、河野氏は255票(国会議員票86票、党員票169票)で、当選に必要な過半数の得票に達せず、上位2人による決選投票となった。その結果、岸田氏は257票を獲得し、河野氏の170票を上回り、当選を果たした。新総裁は記者会見で「総裁選は終わった。ノーサイドだ。全員野球で自民党が一丸となり、衆院選と参院選に臨もう」、「新型コロナ対策など数十兆円規模の経済対策を年末までにつくる」と表明した。報道機関は、「勝馬に乗る」「派閥重鎮の意向が動いた」「党員意志より派閥論理」など、論評・解説を行っているが、これまでの自民党政治の改革が出来るのか真価が問われる。近づく衆院議員選挙を前に、自民党内の総裁選がマスコミを独占し、国民は蚊帳の外におかれた。