長崎新聞政経懇話会は、6月24日(木)12時30分から長崎新聞文化ホール・アストピア(茂里町))において共同通信社の太田昌克氏(編集委員兼論説委員)から「バイデン時代の日米関係、そして中国とアジア」と題し、長崎新聞政経懇話会6月例会を開催した。太田克昌氏のプロフィールは、2020年3月よりテレビ朝日「報道ステーション」レギュラーコメンテーターを務め、専門は核政策、外交政策、日米史などで早稲田大客員教授、長崎大客員教授となっている。太田氏は29年前、広島支局に赴任し新聞記者となり、知能や体に障害がある「原爆小頭症」の体内被爆者が置かれた、被爆者の取材を通じ、原爆のことを後世に伝える必要性を感じたと述べた。講演のポイントは、バイデン大統領の世界観と対中政策は「関与」から「競争へ」と変化した。対中間の柱は、アジアの平和と安定や核不拡散などの「国際安全保障の構築」、世界貿易機関(WTO)などの「ルールに根差した国際経済・貿易体制の確立」、「人権問題」と説明した。バイデン氏は過去の発言から「核の先制不使用」など、核兵器の役割低減への強い思いを持っているとし、「長崎が最後の被爆地」とメッセージを発信するため、「大統領の長崎訪問」をススメた。