前日に続き全国市議会議長会研究フォーラムin 高知の概要を掲載する。フォーラム2日目(10月30日)は、パネルディスカッション「議会活性化のための船中八策」のテーマで、坪井ゆづる氏(朝日新聞論説委員)がコーディネーター、パネリストは高部正男氏(市町村職員中央研修所学長)、横田響子氏(株式会社コラボラ代表取締役/お茶の水女子大学客員准教授)、古川康造氏(高松丸亀町商店街振興組合理事長)、田鍋剛氏(高松市議会議長)がパネリストとなって討議が行われた。高部氏は全国各地で議会改革が叫ばれる中、選挙のたびに過去最低の投票率が相次いでおり、活力ある質の高い議会実現の具体策を考える機会にしてほしい。高部氏は自治体議会について、投票率の低下(議会への無関心)、無投票当選の増加(議員のなり手不足)、議員構成の偏り(女性、若者の参加)、政務活動の不正使用等(議員の不祥事)指摘される問題点をあげ自治体議会をめぐる状況変化など報告された。
横田氏は議会に必要なこととして、①20年後の住民は幸せですか?②やりっぱなしになっていませんか?数字(EBPM)とともにPDCAは?③若手、女性の参加は?巻き込んで街を活性化する策は?など気になる点を説明した。議会改革の具体的なアイデアとして、①中長期視点で街の目指す方向を議論、人口減を前提に!②ガチンコ会議を多様な人材で実施③経験の議会提供など提起された。古川氏は高松丸亀町まちづくり戦略について、土地の所有と利用を分離した市中心部の土地の有効活用、新しい商店街のかたちを目指して商店街の再開発、再開発成功の大前提はコミュニティーの存在こそが必須の条件である。田鍋氏は高知市議会の概要について、高知市議会議員選挙の投票率・議員定数・立候補者数の推移、議員報酬、委員会構成、平成13年に市議会情報公開条例及び同個人情報保護条例施行、平成22年一般質問に一問一答方式を導入、平成26年議会独自の行政評価を開始したことなど報告された。