出島メッセ長崎では、大きなホール以外にも少人数の社内会議から大規模な研修会等、10名未満から最大500名までの会議に対応できる24の多様な会議室を用意している。感染拡大防止への取り組みは、厚生労働省が推奨する換気基準目安をクリアし、建築基準法上の1.5倍、全会議室で最大3~8分/回の等の換気対応、プラズマクラスター技術を導入したエレベーターの設置、大容量光回線等、臨機応変かつ安心安全なレイアウトでソーシャルディスタンスの確保、withコロナ対策キットの貸出備品サービス、WEB配信プランなど対応できる、コロナ収束後を見据えた施設となっている。指定管理者は、九電工を代表企業としコングレ企業など「株式会社ながさきMICE」が運営管理している。長崎市は、年間利用目標61万人の目標をたて、5月末時点の予約率は77%。9月以降はイベント事業者向け内覧会を開くなど、さらに誘致を図り市民向け内覧会も計画している。既に一般利用の予約も始まっている。
長崎市では、平成28年3月に「長崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、特定戦略である“交流の産業化による長崎創生”をキーワードに、行政と民間が力を結集させ、これからの時代にふさわしい新しい交流の形をつくることで、「雇用の創出」と「所得の向上」を図る取組みを進めている。出島メッセ長崎の事業は、この取組みの一環として、長崎駅西側の交流拠点施設用地に、国内外から多くの来訪者を呼び込むとともに、市民交流を促進する「出島メッセ長崎」、都市ブランドの向上を図る「ホテルヒルトン長崎」及び地域の賑わいと活力を生み出す「NBC長崎放送新社屋」が同時期にオープンし、民間収益施設の整備・運営は民間事業者の独立採算で行われる。このことにより、交流人口の拡大、雇用の創出及び所得の向上、地域経済の活性化などに寄与する施設となることを期待する。