2018年8月23日(木)世界遺産を目指す「佐渡金銀山」!

日本海に浮かぶ島「佐渡」、その大きさは855k㎡(東京23区の約1.4倍)と離島としては沖縄本島に次ぐ島である。佐渡には金、銀などを産出する55の鉱山があり、「西三川砂金山」「鶴子銀山」「相川金銀山」など島内の主な鉱山を総称して「佐渡金銀山」と呼ばれている。佐渡金銀山は江戸時代からの400年間に金78㌧、銀2,330㌧を産出し、日本最大の金銀山として国内外の経済に大きな影響を与えている。世界遺産登録を目指す「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」として、ユネスコの登録基準ⅲ(ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として唯一あるいは稀有な存在)を遺産の価値として、平成18年度世界遺産暫定リストへの提案から平成22年度世界遺産暫定リストに記載され、登録に向けた動き,登録を目指す体制、登録に向けた取り組みが行われている。

現在、世界遺産登録に向けた取り組みは、①世界遺産の価値を高めるため、構成資産の調査、国内外の専門家による価値の検証、「世界遺産登録推薦書」の作成、②世界遺産を守るため、国内外の専門家による保存方法の検証、価値と活用を踏まえた保存事業の実施、③世界遺産を伝えるため、国内における普及啓発活動などの取り組みが行われている。佐渡が目指す将来の姿は、世界遺産に対する理解を深め、地域の宝に対する理解と誇りを持つ。優れた遺産の中で生活しながら、保存し、子々孫々に伝え、地域の宝・誇りを国内外に発信するとしている。市議会での説明を受けた後、「相川金銀山」を現地調査した。採掘から小判製造までが同じ場所で行われていた鉱山は国内でも佐渡だけであり、その工程を鮮やかに描いた鉱山絵巻100点以上を参考に、坑内の採掘作業などが再現されている。全てが手作業・人力作業を想像すると「金・銀」の魅力がよく理解できた。

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