2017年12月15日(金)本会議「住民投票条例案を否決」!

長崎市議会は、12月15日の本会議において「第151号議案長崎市の小島養生所等遺跡の完全保存に関する住民投票条例について」、質疑、討論を行い、賛成7、反対31で条例案を否決した。私より本会議での討論で、委員長報告に賛成し、原案に反対の立場から意見を申し述べた本条例の趣旨は、旧長崎市立佐古小学校で発見された養生所等遺跡について完全な調査と保存を行い、当該遺跡地における学校建設工事と外周道路拡幅建設工事を行わない事に対する賛否を問う住民投票を実施するための、条例制定を請求する内容である。本請求を受けて、長崎市は遺跡の保存と学校建設はどちらも重要な課題であると認識し、小島養生所等の遺跡の保存と学校建設の両立を目指す方向性を示している。このことは、本請求の趣旨を一定理解し、又、学校建設を待ち望んでいる児童、保護者、地域住民の願いをくみ取った判断であると評価をする。

今回の審議の中で、遺跡の保存状況が良くないことは文化庁との協議においても指摘され、現地での確認も実施されている。このことは、遺跡などの完全保存は困難であるとの文化庁の判断であると考える。一方、学校建設については、地元住民と6年という長い時間をかけて協議を重ね、子どもたちにより良い教育環境を整備する事ができるとの判断で、旧佐古小学校に新校舎を建設することとしている。以上の事から、15,776人の署名については真摯に受け止めますが、学校建設と遺跡などの保存を両立させることが適切であるとの観点から、住民投票を実施する本条例の制定については、委員長報告に賛成し、原案に反対する討論とした。また、継続審査としていた新校舎を建設する議案を可決し、「遺構の保存や活用は長崎大学や日本医師会など関係者の意見を聴取して進めること」と付帯決議を付けた。

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