長崎市議会は、9月6日本会議冒頭に政府が国連教育科学文化機関〈ユネスコ〉に本年度推薦する世界遺産候補について、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を選ぶよう国に求める意見書を全会一致で可決した。今後、安部首相や菅官房長官、下村文部科学相らに提出する事になりました。現在、本県に構成資産がある「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」と「明治日本の産業革命遺産 九州・山口および関連地域」が推薦され、ユネスコへの推薦書(暫定版)の提出期限となる9月末までに政府内で一本化が図られます。
意見書では、「教会群」は産業革命遺産より先行して所要の手続きを進め、ユネスコの作業指針に基づき「専門的学術的に高く評価され客観的にも既に準備が整っている」としています。一方「産業革命遺産」は、民間所有の稼働資産についての管理保全計画に係る地元自治体との調整が未着手であること、端島(軍艦島)は、保存管理方策が検討段階であることなどから、正式申請までの期間が短いなかで世界遺産委員会の審議などに耐え得るまでの熟度に達していない。よって、準備が整っている「長崎の教会群」を、本年度の推薦資産に決定するよう求めました。