さる10月31日に開催された全国市議会議長会研究フォーラムin高知の概要について掲載する。課題討議「議会活性化のための船中八策」のテーマで、坪井ゆづる氏(朝日新聞論説委員)がコーディネーター、事例報告者は滝沢一成氏(上越市議会議員)、久坂くにえ氏(鎌倉市議会議長)、小林雄二氏(周南市議会議長)が登壇した。坪井氏はデーターで見る地方議会について、女性ゼロ議会が存在する、216議会(27%)が議員なりて不足を課題としていること、議員報酬、議会基本条例などアンケートに基づくデーターを紹介。滝沢議員は、市議を目指しやすい環境整備への提言について検討会を設置、「市議を目指すことを阻害する」現状の要因など把握し、市民と議会の距離を縮める・選挙の困難さの解決など5つの大項目、議会傍聴の改革・活性化など19の小項目で構成する提言を答申し、住民協働力・行政との対峙力・立法力・情報収集発信力の揃った議会改革の推進を図る必要があると報告された。
次に久坂議員は、「女性議員の現状の視点」から顕在化した課題、女性活躍推進法など現在の潮流について、出産に伴う議会の欠席に関する規定について取得期間及び運用についての考え方を明示したことなど環境整備について報告。小林議員は、周南市議会の議会改革の歩み、行政監視機能の充実、議会提案による政策条例、周南市議会の情報公開の主な取り組みなど報告し、会場の参加者との意見交換も行われた。「議会活性化のための船中八策」として、①行政監視機能のチェック・向上、②次世代を見据えた議論、③データーを踏まえた議論、④多様性の工夫、⑤議会の場から仕掛ける、⑥ルールの改正・労働法制の見直し、⑦情報公開の徹底、⑧議員間討議による合意形成の八策が取りまとめられた。議会活性化の内容は、概ね理解出来るが地方自治体の人口規模、議員定数・報酬、議会ルールなど違いがある中で、長崎にあった議会活動に活かしていきたい。