前日の「友愛塾」の概要に続き、長崎県のこどもを取り巻く状況と各支援の事業を掲載する。長崎県の出生数は、ピーク時の昭和24年64,145人から約7分の1まで減少しており、令和元年に1万人を割り込み、令和4年には8,364人となっている。本県の合計特殊出生率は1.57と他県に比して高い(全国5位)が、県民の希望出生率2.08とは開きがある。本県の婚姻数は、ピーク時の昭和22年21,054から約4分の1まで減少し、令和2年には5,000組を割り込み、令和4年には4,410組まで落ち込んでいる。若い独身女性は約8割が結婚の意思を持っており、結婚は誰にも強制されるものではないため、独身者の結婚意思が低ければ、結婚支援を実施する意味合いは薄いが、現状、そうではないことから、国や自治体において各種支援が行われている。
子どもがいる夫婦における夫の休日の家事・育児時間が増えると、第2子以降の湿性率は大幅に増加、長崎県の夫の家事関連時間は、全国的に見て低位であるという。少子化に歯止めをかけるためには、夫婦の出生要因、結婚要因を高めることが必要で、国や自治体において未婚化・晩婚化に歯止めをかけるための結婚支援の充実と、こどもを持ちたい方が安心して産み育てる事のできる環境の整備に取り組んでいくとの説明があった。長崎県における結婚支援の取組みは、お見合いシステム、ながさきめぐりあいなどの婚活支援、ながさき結婚・子育て応援キャンペーンなど意識醸成と社会全体の気運醸成を図っている。新規事業として、共家事・共育て促進事業費802万5千円、保育士等処遇改善推進費2億1,761万1千円、児童相談所業務改善時業費3,188万8千円、こども場所等官民連携プロジェクト費2,800万1千円の予算が計上されている。