2017年長崎市の観光動向は、観光客数は2016年より35万4,200人多い707万7,700人で4年連続過去最多を更新、宿泊客数は255万6,900人このうち外国人延べ宿泊客数は29万7,482人となっている。クルーズ客船は前年より70隻多い267隻と過去最高、乗客・乗員数は105万2,455人といずれも過去最高となり、入港数は博多港に次いで全国2位だった。特に中国からの乗客が前年比54%増の約66.7万人と大幅に増加したほか、台湾からの乗客についても前年比360.6%増の約1.2万人となり、アジア全体の約94%を占めている。国内クルーズ客船乗客・乗務員数は4隻2,918人と前年比47.6%の減となっている。今年上半期の(1月~6月)長崎港への入港予定数は、前年より13隻減の121隻となっている。
観光消費額も前年より約145億円多い1,458億4,615万円で過去最高、市内観光消費額の1人あたりの平均は20,600円、宿泊客で29,979円、日帰り客で1万5,305円と前年より16.5%増加した。日帰り客の消費額は、飲食代やお土産品の購入が理由という。宿泊客数は前年より4万1,200人多い255万6,900人となり、2016年熊本地震の影響を受けた大型連休を含む5月は増加し、同年7月中旬から12月にかけて販売された国の助成による割引商品「九州ふっこう割」の反動減があったためとしている。長崎市は2020年までに観光客を710万人に伸ばすという目標を立てている。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録の機を逃さないよう、滞在型観光の整備、インバウンド(訪日客)の誘客や受け入れ態勢の充実を図る必要がある。