世界平和祈念実行委員会(田上富久会長)は、さる10月30日10時20分から若い世代や被爆者団体、行政、議会関係者らが、平和祈念像前で出発式を行い、原爆落下中心地まで原爆の犠牲者を追悼するとともに世界平和を祈念し「市民大行進」を行った。出発式で田上市長は、「新型コロナウイルス感染拡大防止のため、市民大行進の参加者の制限、コース変更や規模を縮小、マスク着用、ソーシャルディスタンスを確保してしての開催となった。「核兵器のない世界」が新しいルールになるまであと一歩となった。世界がどんな核情勢でも、長崎市民は半世紀にわたり歩き続けて来た。これからも世界平和の力になるとの思いを胸に、一日も早く核兵器がなくなるよう歩こう」との挨拶があった。
この市民大行進は、国連軍縮週間(10月24日~30日)に合わせ、平和の大切さを訴えようと、1972年から毎年開催されている。例年約3,000人が参加するが、今年も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、参加者は約400人と規模を縮小し開催された。原爆落下中心地では黙祷後、長崎市立緑が丘中の生徒代表から「終戦から76年、人類は何を学び、平和な世界を築くためにどんな努力をしたのか問いかけ。平和な世界は、私たち長崎に住む人間の、素敵な知恵から!平和都市長崎の市民として、未来のために考え続け、学び続け、対話し続け、平和のために発信を続けて行く」との、市民大行進宣言が行われた。また、平和の鳩を型どった風船500個を一斉に空に放った。