2020年3月1日(日)「基幹産業(造船・観光)への支援は?」!

長崎市議会一般質問は、2月27日から始まり私(井上)は13時から登壇し、質問通告に基づき質疑を終えたので、その概要の一部を掲載する。先ずは、質問:市長の政治姿勢について、(1)香焼工場の売却発表や新型コロナウイルスの影響に伴う、基幹産業(造船・観光)への支援は?回答:造船業は、経済のグローバル化による国際競争の激化など、事業環境が大きく変化する中、大手造船所においては構造転換を図るなど時代の変化に対応されているが、パートナー企業である市内の中小企業も事業環境の変化へ対応していくことが求められている。長崎市では、若手技能者に対する技術・伝承や中堅技能者を対象とした人材育成、優れもの認証制度による販路開拓と拡大、産学連携による新製品・新技術の開発、新事業展開や生産性向上を支援することにより、造船業を始めとするものづくり企業の事業環境変化に対応した競争力強化を支援している。また、市内大手造船所が検討されているクルーズ船修繕事業への参入については、長崎市が事務局となり、国や県、経済団体などで構成する「長崎港におけるクルーズ船修繕事業の拠点化に関する関係機関連絡調整会議」を設置し、クルーズ船修繕事業への参入実現に向けた環境整備を進めている。

観光業については、日韓関係の悪化により韓国観光客が全国に減少する中、長崎市も例外ではなく、総合観光案内所の韓国人利用者数で見ると前年比薬44%(▲5,501人)となっている。新型コロナウイルスの影響は、1月24日から2月9日に開催されたランタンフェスティバルの集客数は、前年比約40%減の約56万人にとどまっていることから、長崎市内の観光施設や宿泊施設をはじめとする観光業界にも影響が出ている。そのような中、観光面での取り組みは。国の新型コロナウイルス感染症の方針等を踏まえ、観光施設における防止対策を着実に推進し、その取り組み状況を発信するとともに、本年1月31日に供用開始した稲佐山公園のスロープカ―や2月21日に上陸を再開した軍艦島(端島)など、長崎観光の情報発信を引き続き行っていく。また、将来的な回復期に備えて、適切なタイミングで効果的な来訪客の誘致・情報発信を行うことが出来るよう、国や県、民間事業者と事前に協議を行いながら検討を進めるとの回答があった。

その回答を受け、意見要望:私(井上)から現在、三菱重工長崎造船所香焼工場の売上高は、大きく落ち込んだとは言え、それでも数百億円規模の事業が展開され、長崎の地域経済に大きな影響を与えている。大島造船所への売却検討(発表)は、3月末までには方向性が出ると思いますが、造船事業の存続を考えると大きな期待を寄せる。長崎の経済状況を総合的に判断し、特例措置を含めた固定資産税相当額の減免も市長の政治判断によるもので、行政の支援を明確に示すことが、受入れ環境の整備の一つであると思う。また、今年の長崎ランタンフェスティバルの集客数は、前年比約42万人減の約56万人(43%減)と発表され、「新型コロナウイルスに関連した肺炎の世界的な発生」などが影響し、観光関連業において大きな打撃を与えている。単純に、長崎市の観光客1人あたりの市内観光消費額平均21,216円(平成30年観光統計)で計算すればランタン42万人減で約89億円、日帰り客の1人あたりの観光消費額15,268円では約64億円となり、長崎市の経済にも大きな影響を与えている。そこで、造船・観光業において前年度から大幅に売り上げがダウンする企業についても、固定資産税相当額の減免を含めた長崎県として対応できる支援、長崎市として対応できる支援について、関係先と協議を行い、経営体質の改善や造船技術を生かした新事業のサポートなど支援強化に努めてほしいと求めた。

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