長崎市議会総務委員会(副委員長班)は7月23日金沢市役所を訪問、地域コミュニティ活性化推進計画事業について、文化スポーツイベント誘致推進についての調査を行った。金沢市の人口は、約46万3千人で長崎市より約3.3万人多く、城下町の歴史や文化、恵まれた自然等を中心とした観光都市である。しかしながら、核家族化や少子高齢化の進行、価値観の多様化や生活様式の変化などに伴い、地域住民相互の繋がりの希薄化が危惧されている。そこで平成29年3月に「金沢市地域コミュニティ活性化推進条例」を制定、平成30年2月に「活性化推進計画」を策定し、地域コミュニティの醸成と充実を図るまちづくりを進めている。
基本方針は、①地域コミュニティの周知、理解を深めることで繋がりの重要性についての意識向上を図り、自治会加入率の向上や地域活動への参加を促進する地域コミュニティの醸成事業(3事業)。②リーダーとなる人材を養成するとともに、組織の運営について助言やサポート、支援措置などを拡充する地域コミュニティ組織への支援事業(11事業)。③これまでの福祉、環境、教育、安全・安心、まちづくりの地域活動について、さらに活性化するよう支援するコミュニティ活動への支援事業(17事業)。④地域を支える多様な団体及び組織との連携を推進する市民協働の推進事業(18事業)を進めている。目標設定は、2017年4月の自治会加入率69.2%を、2023年3月に72%程度に上げる。活性化プランを5年間で25地区策定するとしている。
文化スポーツイベント誘致推進についは、金沢市は2018年7月「金沢文化スポーツコミッション設立」、代表に民間人を採用し、スポーツと地域資源を掛け合わせた町づくり、地域活性化の推進役を担っている。スポーツの「振興」からスポーツを「活用」した地域活性化へ“スポーツで人を動かす”仕組みづくり=スポーツツーリズム(観光産業の成長領域)を官民連携、コミッションの創設、文化・観光庁との連携で取り組みが進められている。する人、観る人、支える人をバックアップする3本の柱として、①誘致支援制度、地元団地への奨励金、誘致活動助成金の支援事業。②文化・スポーツの普及・交流を応援するユニークな仕組みスポーツ版DMOの環境整備事業。③「文化」「スポーツ」を掛け合わせた協力事業で交流人口の拡大を図っている。