2017年5月4日(木)大型客船「アイーダ・ぺルラ」出航!

三菱重工㈱長崎造船所で建造中の大型客船アイーダ・ぺルラ(12万4千500トン、全長300m、全幅37.6m、旅客定員3300名)が、5月3日(水)18時25分頃香焼工場の岸壁から離岸、スペインに向けて出航し、6月から地中海クルーズで営業運行を始める。アイーダ・ぺルラは、コスタ・グループ傘下(イタリア)のアイーダ・クルーズ(ドイツ)向けに発注した同型船2隻のうち2隻目。大型客船(アイーダ)は、三菱重工㈱がダイヤモンドプリンセス、サファイアプリンセス以来、11年ぶりに受注したクルーズ客船。1隻目のアイーダ・プリマは、設計や内装の変更が相次ぎ、納期は1年遅れの昨年3月となり2隻目も1年以上遅れたが、関係者の思いを乗せて香焼工場から無事出航した。

三菱重工(株)は、大型客船建造の設計変更や納期遅れにより、2016年12月期までに累計2,540億円の特別損出を計上し、大型客船の建造から撤退する引き金となった。今後は、国内向けの中小型客船などの建造を行う方向性を示している。大型客船の引き渡しにより、長崎造船所の造船事業は従前に戻るが、客船建造期間中は国内外からエンジニアが集結、「宿泊や不動産、飲食、小売りサービスなど」、県内経済界や地域商店会、旅館・ホテル、飲食店などへ大きな経済波及効果をもたらした。県内の基幹製造業の造船業は、“外貨”を稼ぐ産業であり、地域経済の大きな柱となっており、長崎県や長崎市、関連する企業や従業員、市民らに大きな影響を与えている。アイーダ・プリマ見送りのため,海岸沿いにはマスコミ関係者や市民らが集まり、優雅な姿をカメラに収めていた。

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