平成28年第1回長崎市議会定例会は、2月19日から3月11日までの22日間の日程で開催された。平成28年度一般会計予算は、地方創生や人口減少対策として、観光振興や地場経済の強化、子育てしやすい環境づくりなどに2,169億7,000万円(前年比27億9,000万円、1.3%増)、特別会計予算1,232億1,313万4千円、公営企業会計予算448億1,978万5千円の総額3,850億291万円9千円(前年比72億8,676万2千円、1.9%増)が計上された。しかしながら、一般会計当初予算のうち、8月9日平和祈念式典の「平和の誓い」を担当する被爆者代表の人選問題をめぐり、海外から招くことを想定した旅費138万円を減額し、賛成34、反対5の賛成多数で修正可決した。当初予算における選択と集中による見直し事業は、新規78件(30億1,467万円)、拡大48件(21億635万円)、廃止6件(▲2,511万円)となっている。
条例改正は、国民健康保険の税率を4月から引き上げる「長崎市国民健康保険税条例の一部を改正する条例」、香焼・蚊焼・川原・為石保育所を廃止し民間移譲する「長崎市立保育所条例の一部を改正する条例」、民間移譲する「長崎市やすらぎ伊王島条例を廃止する条例」、「過疎地域自立促進市町村計画について」、「地方独立行政法人長崎市立病院機構中期計画の変更の認可について」など可決・同意した。しかしながら、100人以上の大規模雇用を見込む事務系企業誘致のための「長崎市企業立地奨励条例の一部を改正する条例」は、議会への説明が不十分などの反対意見が出され、賛成37、反対2で否決した。また、議員提案の「長崎市議会委員会条例の一部を改正する条例」、「無電柱化の推進に関する法整備を求める意見書について」は採択した。併せて、長崎駅周辺再整備特別委員会、観光客受入対策特別委員会、定住人口対策特別委員会を設置した。