長崎市議会の一般質問2日目4人が登壇し質疑を交わしました。昨日に引き続き、私の一般質問の主な内容を掲載します。長崎市の文化財のなかには、保存管理だけでなく、修理や耐震化が必要なものが多く、多額の費用がかかっているため、それらを総合的に管理するためのマスタープランとして、歴史文化基本構想の策定に取り組んでいるが進捗状況はどうなっているのか?策定にあたっては、先ず、市内にある有形・無形の歴史・文化遺産の所在や内容に関する調査を行い、価値を把握している。そのうえで、歴史や文化を背景としたテーマやストーリーのもと、歴史的・地域的な関連性に基づいて一つのまとまりとして整理している。そして、個々の遺産をテーマに基づいてネットワーク化し、区域ごとに一体的に保存・継承し、活用を図って行くための計画区域を設定していく。保存整備や活用を推進していくための仕組みづくりについても、方針を定める。また、文化財建造物の保存修理や耐震対策は、多額の費用が見込まれるため将来に向けて、財政面での負担を十分考慮しながら優先順位を付けて計画的に取り組み、有利な財政支援のメニューを活用していく。
次に、今後修復予定の文化財施設の有効活用は?現在、長崎市が管理して公開活用を行なっている主なものは、旧グラバー住宅などを公開しているグラバー園や、旧香港上海銀行長崎支店、旧長崎税関下がり松派出所等がある。このうち、グラバー園は、平成25年度の入園者が102万2,935人と過去10年間で最も多い入園者を記録した。旧香港上海銀行長崎支店は、平成25年度に県と共同で「長崎市近代交流史と孫文・梅屋庄吉ミュージアム」の整備等を行い、本年4月26日からリニューアルオープンし、多くの来館者を期待している。今年度から保存修理事業を開始した旧長崎英国領事館、現在、保存活用計画を策定している旧グラバー住宅、旧リンガー住宅、旧オルト住宅などがある。文化財の活用は、多くの人に訪れていただきその価値を知ってもらう視点と、文化財の価値を適切に守り後世に継承して行く視点を持って取り組む。今後とも、多くの市民に長崎の歴史と遺産への理解を深めてもらうよう、適切な保存とより有効な活用を目指す。との回答がありました。