現在、長崎市では、国内外の大規模な学会や展示会の開催を県外から誘致することを主な目的として、ホール・展示場・会議室等を備えた複合施設を設置し、来訪者の増大による地域経済の活性化や、市民の利便性の向上を図るために、長崎MICEセンター(仮称)整備・運営事業が検討されています。設置場所は長崎駅西側のJR貨物所有地(約2ha)及び隣接保留地(約3,300㎡)を、施設規模はそれぞれ3,000人以上が着席可能なメインホール(約3,000㎡)・展示ホール(約3,000㎡)・会議室(約4,500㎡)・駐車場(300台程度)・ホテル(200~300室程度)等、事業概要は建設費約144億円(土地・ホテル部分は除く)、公設民営方式・指定管理者制度の導入、利用料金制による独立採算での運営、ホテル事業は民設民営等、平成31年度供用開始での検討が進められています。
今後、10年間で想定される10の大型事業で約865億円の総事業費が見込まれるなか、財政基盤の弱い長崎市として対応できるのか?財源確保をどうするのか?を含めて、長崎市議会市民クラブ有志(5名)は、1月29日(水)から1月31日(金)にかけて岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)及び新潟コンベンションセンター(朱鷺メッセ)の現地調査を行いました。先ず、岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)は、JR岡山駅西口地区再開発事業の一環として建設された駅元町第1開発ビル1~4階部分のコンベンション専用施設(5階~21階は住宅を有する複合ビル)及び地下1~2階の駐車場施設で、人、財物、情報、文化、技術等の交流を促進し、産業の振興及び市民文化の向上を図るためのコンベンション施設として運営されています。
施設の概要は、1階は2分割可能なイベントホール(594人収容)、2階は可動壁面パネルを18枚有しつなげると100mもの連続した壁面展示が可能な展示ホール、3階は2分割可能なコンベンションホール(720人収容)、4階は会議室(7室)など延床面積9,959.94㎡、駐車台数は260台延床面積10,772.85㎡で、施設建設費は約84.5憶円、平成13年6月にオープンしています。管理運営は、主な事業として施設の管理運営、誘致営業、駐車場施設の管理運営で、第三セクターである㈱岡山コンベンションセンターに独立採算による管理委託が行なわれています。年間売上高は、平成25年度ベースで約7億828万円、経常利益1億894万円を計上し16人の従業員で運営されています。平成18年度から指定管理者制度が導入され、平成22年度から指定管理に係る納付金として年間2,500万円、平成24年度から年間3,000万円を岡山市へ納入し、今後、岡山駅前エリアにおける複合連携利用を目指すとしています。