長崎県・関係自治体等は、2015年(平成27年)の世界遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の推薦書案を1月22日に文部科学大臣に提出しました。長崎の教会群は、国宝の「大浦天主堂(長崎市)」、「出津教会(長崎市)」や重要文化的景観の「天草の崎津集落(熊本県天草市)」など、長崎・熊本県内の13の資産で構成され、2007年(平成19年)に国の世界遺産暫定リストに登録されていました。長崎県は、隠れキリシタンが大浦天主堂で信仰を告白した「信徒発見」から、150年にあたる2015年の登録を目指しています。
文化庁は、今夏の文化審議会に推薦の可否を諮り、了承されれば政府で取り扱いを協議することになります。推薦が決まれば9月末までに暫定版の推薦書をまとめ、2014年(平成26年)中にも国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」による現地調査が行なわれ、2015年にはユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審査されます。昨年の文化審議会では、ユネスコへの推薦が「富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県)」に決まり、長崎の教会群は先送りされ、審議会で指摘された保存管理計画など課題を修正し、今回の推薦書提出となりました。地域活性化のためにも、地元でも登録の機運を高めて行きましょう。