2012年10月18日(木)熊野市への「現地調査」!

視察2日目の17日は、三重県熊野市の庁舎を訪問、「世界遺産登録までの経緯及び登録後の観光に活かす取り組み」「熊野市空き家情報登録制度」「新規就農者自立支援事業」「子育て支援センターひよっ子」など調査を行いました。熊野市は、紀伊半島の南東部に位置し人口は約19,000人、豊かな森林が約88%を占め、奈良・和歌山県に隣接した温暖多雨の地域となっています。

世界遺産の「紀伊山地の霊場と参詣道」は、三重、奈良、和歌山の3県にまたがり「吉野・大峯」、「熊野三山」、「高野山」の三つの「山岳霊場」とそこに至る「参詣道」が生まれ、都や全国から人々の訪れる所となり、日本の宗教・文化の発展と交流に大きな影響を及ぼしています。熊野古道は、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社に参るための道で、伊勢・吉野、高野山・京都からと幾つものルートがあり、代表的なものが紀伊半島を西回りする「紀伊路」と、東回りの「伊勢路(東熊野街道)」との事です。(熊野市役所での説明より)

世界遺産登録までの経緯及び登録後の観光に活かす取り組みについては、先ず和歌山県から平成11年7月に熊野古道の世界遺産登録の可能性について文化庁に打診が始まり、平成13年4月に世界遺産暫定リストに記載され、平成16年7月に世界遺産(文化遺産)に登録された経緯などの説明を受けました。登録後は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」保存管理計画の作成(平成18年3月)、三重・奈良、和歌山県と連携した保存と活用を推進するための3県協議会の設置、三重県世界遺産保全推進協議会の設置、古道の環境保護、参詣者等の危機管理マニュアル作成等の取り組みが行なわれています。

観光施策の現状は、伊勢志摩と南紀白浜にはさまれ通過型の観光地となり、熊野古道や史跡をはじめ海・山・川の豊富な観光資源を活かし切れていない、観光入込客数は平成23年約101万人で減少傾向にあるとの事です。今後、観光に活かす取り組みとして、観光客が増加傾向にある世界遺産の花の窟(いわや)や鬼ヶ城周辺の整備を進め、点在する世界遺産を結ぶ交通アクセスの改善、旅行ニーズを取り入れた参詣道とまち歩きを具体化して行きたいとの話がありました。

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