2023年2月3日(金)「国指定史跡の出島」!

現在、支援労組・団体への挨拶回りを行っている。道中、出島周辺企業を訪問した際、国指定史跡の出島の景観に惹かれ、備忘録を再掲した。出島は出島和蘭商館跡として、大正11年(1922)10月12日に国の史跡に指定され、昨年で100年の節目を迎えた。国指定史跡「出島」は、1636年(寛永13)ポルトガル人によるキリスト教の布教を禁止するために、江戸幕府は岬の突端に人工の島を築き、ポルトガル人を収容した。この島が出島で、1641年(寛永18)平戸のオランダ商館が出島に移転、それ以来1859年(安政6)に出島和蘭商館が廃止されるまでの218年もの間、日本の近代化に大きな役割を果たした。出島地区は、鎖国時代に日本で唯一西洋に開かれ貿易の窓口であった歴史的な場所でありながら、近代以降の土地利用の進展等により往時の景観が失われていた。

長崎市は、1951年から史跡地内の公有地化を進め、1996年から復元整備事業に本格着手してきた。これまで16棟の建造物や石垣等を復元、出島表門橋架橋、出島表門橋公園を整備し、また2020年までにエリア全体の夜間景観整備を進め、約70年をかけて公共空間と建物等が一体となった歴史的景観の再生、夜間の景観等も含めた魅力ある景観の創造を進めてきた。今後、二番蔵、三番蔵、旧出島神学校等の改修が計画されている。夜になるとライトアップされ周辺一帯の魅力をより一層高め、長崎を代表する観光拠点として人気を集めている。市は国史跡の中でも学術的、歴史的価値が特に高い「特別史跡」への格上げ指定を目指しており、出島の価値を総括的にまとめて国に提出する「総括報告書」の作成に着手している。

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