長崎市では、人口減少克服と地方創生の実現に向け、“交流の産業化による長崎創生”をキーワードに、これからの時代にふさわしい新しい交流の形をつくることで、交流人口の拡大を図り、本市経済の活性化に寄与する取組みを進めている。その一環として、長崎駅西側の交流拠点施設用地に、国内外から来訪者を呼び込む「出島メッセ長崎（MICE・交流拠点施設）」、ブランドの高いホテルのヒルトン長崎（地上11階、客室数200室）、長崎放送株式会社社屋（地上11階）など整備が進められている。「出島メッセ長崎」の建築概要は、地上4階、地下1階、延べ床面積33,517㎡、イベント・展示ホールは2分割可能で約3,800㎡・天井高約12m、床荷重5t/㎡を確保し、様々な利用形態に柔軟に対応できる。コンベンションホールは、4分割が可能な約2,700㎡で平土間型、天井高約10mを確保し、シアター、スクール、円卓等フレキシブルな利用形態により、講演会、大会、レセプション等を開催することができる。
出島メッセ長崎は、令和3年8月施設引き渡し、8月から9月の内覧会を経て、11月1日開業記念式典・長崎駅西側のまちびらきが行われる。整備・運営をPFI事業（公設民営）で建設工事が進められ、3月末の工事進捗率82.9％、運営事業者は指定管理者制度を導入し、利用料金収入による独立採算で20年間、㈱ながさきMICE（代表企業九電工）が施設を運営する。総事業費216億円（整備費147億円、用地費69億円）、全体工事は予定どおり進捗、ソーシャルディスタンスの十分な確保への対応、十分な換気への対応、通信事業者の大容量の光るケーブル、５G導入、エレベータにプラズマクラスター技術を導入するなど、新型コロナウイルス感染症対策等としての施設機能を有している。MICE誘致の現状は、目標利用者61万人の目標に対し3月末約66％で、概ね予定どおり進捗しているものの、コロナ禍においてMICEを取り巻く環境は全国的に厳しい状況にあり、引き続き誘致強化に努めるとしている。
