「GIGAスクール構想」は、インターネットを活用して児童生徒と学校、家庭をつなぐ学習環境の構築を目指し、児童生徒に1人1台のパソコン端末を使える環境を整備するもの。国は2019年度から5か年計画で、全国の小中学校に1人1台のタブレットなどパソコン端末を整備する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、休校が続いたことで国は4月に緊急経済対策として2,300億円を計上、本年度中に全国で端末整備を完了できるよう、目標を大幅に前倒しした。長崎県内は、ほとんどの自治体がタブレットなどは未整備であるが、国の予算化を受けて本年度中に整備を進める方針としている。県内全公立小中学校が一斉に導入する場合は、約10万台が必要となる。環境整備は、国・県内自治体との連携、教職員がすぐに使って教える、全国共通のマニュアル、民間等外部からの支援などあげられる。
長崎市においても今議会(6月議会)で、学校のICT化や必修となったプログラミング教育に対応するため、ICT化支援員及びGIGAスクールサポーターを配置するICT支援費2,219万8千円。ICTによる個別最適化された学びの充実を図るため、学校の全児童生徒へ1人1台学習者用コンピュータを整備する学習者用コンピュータ整備費8億2,926万7千円。学校の教室等において、安定かつ高速通信が可能となる校内ネットワーク環境を整備するとともに、学習者用コンピュータを保管するための充電保管庫を購入する情報通信ネットワーク環境整備7億600万円が、それぞれ小中学校の整備費とし計上され、教育厚生委員会では可決されている。しかしながら、校内の無線LAN環境や家庭のネット環境など通信網整備の構築には大きな課題が残っている。休校による学習の遅れ、コンピュータ整備など短期間での対応となるが、現場が混乱しないよう対応願う。