2018年2月14日(水)「DMOキックオフフォーラム」!

長崎市と(一社)長崎国際コンベンション協会(川添一巳会長)は、2月12日(祝・月)ANAクラウンプラザ長崎グラバーヒルにおいて、市民・事業者・関係者ら約150名が参加して、長崎市版DMO(観光地域づくり推進法人)の形成・確立に向けた「長崎市版DMOキックオフフォーラム~長崎市版DMOの形成に向けて~」を開催した。DMOは、観光地経営の視点から、地域ぐるみで経済活性化とまちの魅力向上を推進、マーケティングの視点から、データーを分析し効果的なプロモーションを実施する組織を目指す。長崎市では、長崎国際コンベンション協会が観光庁の認定する候補法人となっている。主催者を代表して、川添コンベンション会長より「少子高齢化、定住人口が見込まれる中、国内の観光需要を喚起するとともに、急速に成長するアジアをはじめとする世界の観光需要を取り込むことにより、地域経済の活性化、雇用機会の拡大、活発な文化交流につなげていく必要がある」との挨拶があった。

来賓挨拶では、九州運輸局観光部長代理より「長崎市版DMOは2020年訪日外国人旅行者数4,000万人を目指すもので、観光立国基本計画は地方創生の一環として他地域のビジネスモデルになる」と述べられた。その後、田上市長より「昭和の観光都市から21世紀の交流都市へと題し、団体旅行から個人・小グループへ、旅行代理店からインターネットへ、物見遊山・施設観光から体験・まちあるきなどに変化している」と、長崎らしいDMOのありかたについて説明があった。また、外園コンベンション協会事務局長より「クルーズ客が押し上げたこともあり、観光客は3年連続で過去最高の673万人を記録した。一方で平成28年度の延べ宿泊数は前年度比で、55万人マイナスの329万人。観光消費額は92億円減少し1,313億円となっている」とし、長崎の豊富な歴史的資産などを活用した体験観光などを進め、「地元にお金が落ちる仕組みが必要、イバウンド宿泊対策、平成30年度検討すべき課題など」報告した。

パネルディスカッションでは、市長・商工会議所会頭・長崎大学理事・コンベンション協会副会長・長崎グラバーヒル支配人の6人が登壇し、DMOの方向性と役割の説明を聞いて意見・感想が述べられた。「長崎が一体となったDMO活動に向けて」のテーマのもと、パネリストからは「出島を例に挙げ日本人にとっては素晴らしい観光地だが、中国人観光客は関心を持たず素通りしている。良い観光資源があったとしても、相手に合った売り込み方をしなければならない。他都市と競争するために柔軟性のある組織が必要」、「観光を進めるうえではマーケットのニーズを分析し、ターゲットを決めてビジネスにつなげる必要がある」、「インバウンドの競争に勝ち残るためには顧客志向にあわせること」、「観光ビッグデーターを解析・分析し、集約したデーターを皆で共有する必要がある」との見解が示された。キックオフフォーラムの説明・資料は、事前にDMOを聞いていたので理解できたが、観光業界関係者や市民向けのアピール、従来型の取り組みとならないように、新たな発想で取り組む必要性を感じた。

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