平成29年第5回長崎市議会定例会は、11月27日開会し12月14日までの18日間の日程で開催される。主な補正予算は、がんばらんば長崎市応援寄付推進費1億5,892万円、障害者施設福祉費における就労継続支援費(1億2,370万円)・放課後等デイサービス給付費(1億2,370万円)など約4億円、外海子ども博物館を改修する費用として5,180万円、平成28年度決算剰余金の一部を財政調整基金に10億792万円を積み立てるなど一般会計補正に約21億6000万円、介護保険事業など特別会計補正に約5億4,789万円、公営企業会計補正に126万円など総額約27億928万円が計上された。条例改正では、長崎市企業立地の促進による産業集積の形成及び活性化のための固定資産税の課税免除に関する条例の一部改正、世界文化遺産候補である「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産が存する外海地区における景観の保護を図る景観条例の一部を改正する条例等、人事1件、予算9件、条例9件、その他12件、報告1件の合計32件が上程された。
開会冒頭、行政報告のなかで田上市長は、特定戦略として「交流の産業化」による長崎創生を目指し、長崎が交流により発展していくためには新たな交流拠点施設の必要性、平成23年度11月議会においてコンベンション施設設置アクションチームの検討結果報告から現在までのMICE施設・交流拠点施設に関する議会での検討経過、長崎MICE誘致推進協議会などの民間の取り組み、九電工グループ(構成企業14社、うち市内企業7社)を優先交渉権者の決定について、(仮称)長崎市交流拠点施設整備・運営事業、優先交渉権者事業提案書概要など「交流拠点施設の検討状況について」の報告があった。計画では、複合施設のうちMICE施設は「公設民営」、隣接するホテルは「民設民営」で整備するとしている。市が委託業者の公募に応じた唯一の企業グループと優先交渉する方針を決めたことに対し、議員からは選定過程での競争性や透明性についてなど質疑が行われ、田上市長は「企業グループの提案は施設の年間利用者を61万人と試算、交流人口拡大や地域経済活性化など事業目的を十分理解している。民間収益施設にはNBC長崎放送が本社移転を検討している」と述べた。