訪問団最終日(11月13日)前日同様5時起床、朝食は6時40分までに済ませ、朝の交通事情を考慮しホテルは7時前に出発した。上海発は9時40分(中国東方航空MU519便)と時間的余裕があると思っていたが、空港内は週末の金曜日で日本への観光や帰国する人などで混雑しており、出国手続きに時間がかかり搭乗時間にも間に合わない状況となり、特別にワッペンをもらい空港職員の誘導で手続きを済ませ、買い物する時間もなく飛行機に飛び乗った。中国への公式訪問は今回で4回目、土産はゆっくり上海空港で買おうと思っていたが、思うようにならず残念な結果となった。
中国訪問(福州市・上海市)は、15年前に組合役員在任中に市民訪問団のメンバーとして参加以来、5年前の30周年記念公式訪問、3年前の長崎―上海航路の公式訪問、今回の35周年記念訪問と合わせ4回目の訪問となった。中国は、オリンピック・上海万博の開催で高速道路や幹線道路の整備が進み、交通量も従来と比較して大幅に増加、電気自転車・バイクが街並みを往来し、通勤時間帯・市中心部は交通渋滞が発生している。幹線道路の周辺は、高層ビルやマンションが建ち並び郊外の住宅建設も進み、飛躍的に近代化が進んでいるが、高層ビルの電飾の明かりと比べ個人住宅や集合住宅の生活空間の明かりは乏しく感じた。
最近の中国の動きについて、上海事務所のスタッフは、日本と変わらず高齢化社会や労働力人口が減少し、一人っ子政策が緩和されている。また、インターネットショッピングにおける購買力は、11月11日の一日間で870億元(1.7兆円)の売り上げがあり、75秒で1億円のネット販売が行われている。人口は現在約13.8億人、ピーク時は2025年に約14.1億人まで増えると予測されているとの説明を受けながら、中国の広大な土地・山・川、世界180か国のなかでトップを誇る人口等、何事にもスケールの大きさに圧倒された。国内総生産(GDP)は、アメリカ、中国、日本、ドイツと続き正に経済大国と呼ばれ、5,000年の歴史が今日まで引き継がれ、中国の伝統・文化・歴史などが日本にも伝来している。
今回の訪問は、福州市友好都市提携35周年を記念して、水産交流団のメンバーとして11月9日~13日まで4泊5日、中国福州市・上海市を訪問し、友好・交流を深めるとともに、中国経済の急速な発展、道路・住宅、物流拠点などのインフラ整備、中心市街地の食文化などについて見聞を広めた。また、食文化では、中国人は生の魚(刺身)を食べる習慣がないと聞いていたが、最近は若い世代の中間層や風俗層の観光客が日本を訪れ、美味しいものを日本で食して帰国し、中国でも一つの例として“長崎鮮魚”が高級レストランなどで販売されている。人口密度世界一の上海市、2,500万人の人口の内10万人が1兆円の資産家とか、ちなみに車のNOプレートの登録費は90万程度かかるとのこと、交通渋滞抑制策の一環とはいえ唖然とさせられた。タイトなスケジュールの中ではあったが、現地を訪れて自分の目で確認する、耳で直に聞くこと、そして体験・経験することが大切であると思った。