2015年9月17日(木)「世界遺産・観光客受入対策特別委員会」!

01小菅修船場跡(写真提供長崎市)長崎市議会の世界遺産・観光客受入対策特別委員会は、9月16日10時から市議会会議室において、理事者から本市の観光客受入対策の現状について、2つの世界文化遺産登録の進捗状況について、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の世界文化遺産登録に伴う観光客の動向と受入対策の現状について、説明を受け調査を行った。長崎市の平成26年の観光客受入状況は、観光客数630万6,800人、外国人延べ宿泊数21万2,524人、クルーズ客船入港数75隻、乗客乗員数は19万9,031人、観光消費額1,243億2,300万円といずれも過去最高を記録し、国・地域別外国人延べ宿泊者数は韓国(約33%)・台湾(約18%)・中国(約9%)、欧米の順となっている。経済波及効果は、直接効果1,114億円、間接波及効果826億円で総合効果として1,930億円となっているとの説明があった。
2015.7.9 世界遺産(占勝閣)次に、2つの世界文化遺産登録の進捗状況について、世界文化遺産の価値、構成資産、高島炭鉱跡保存管理計画についての保存のための管理・整備、史跡の活用、運営及び体制整備について説明があった。世界遺産登録に伴う観光客数及び経済波及効果の推計は、「産業革命遺産」で観光客数は6.5万人~26万人(中間値:約6万人)、経済波及効果は24.3億円~101.2億円(中間値:約63億円)、「長崎の教会群」で観光客数は11万人~26万人(中間値:約19万人)、経済波及効果は39.4億円~100.9億円(中間値:約70億円)と推計され、両遺産が登録された場合更に2.8万人~2.9万人増の見込みとなっている。世界遺産登録に関する観光受入の現状と課題、基本的な方針、受入対策の取り組み、受入対策事業などの説明があった。
06-01高島炭坑北渓井坑跡 (写真提供長崎市)その後、各委員から世界遺産登録前後だけのブームにならないためにどのような取り組みをおこなうのか?保存関係でいけば軍艦島の保全費用が多額となるが優先順位といつまでに方向性を決めるのか?高島炭鉱北渓井抗跡の見せ方等の質疑が行われた。私からは、世界遺産登録は本県観光振興に果たす役割は大きく、期待通りの成果を得るには、観光客の受入態勢の整備、見せる工夫、財源確保、施設の保全・保存対策、施設の歴史や意義を理解してもらう啓蒙活動、おもてなし運動など多くの課題に取り組む必要があるとの意見を述べた。具体的には、高島炭鉱北渓井抗跡の見せ方や景観の環境整備をキチンとすること、小菅修船場跡における一般車両は禁止となっていること、稼働資産は安全の面から入場できないことなど、事前に周知しておくことを要望した。

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