さる、2月4日に市長より市民クラブの政策要求に対する回答を受けましたので主な内容について報告します。平成26年度予算で取り組むべき重点課題のなかから、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口ト関連地域について」は、平成27の世界遺産登録を目指し推薦書の正式版がユネスコへ提出され、今年夏頃に予定されている国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査を経て、平成27年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が決定される。稼働資産の維持管理は、国の調整のもと所有者・国・長崎県・長崎市の役割分担を協議する。端島(軍艦島)は、平成26年1月に端島を含む高島炭鉱の史跡指定に向けた意見具申を文化庁へ行い、「護岸」「生産施設」「居住施設」など歴史的価値や産業遺産としての景観的価値、現時点での劣化状況などを勘案し、保存整備の優先順位を付ける作業を行なう。イコモスの現地調査までに、保存管理の基本方針、保存管理上の課題と対策、維持管理の方法、現状変更の取扱方針及び基準等を定める「保存管理計画」を策定する。また、平成26年4月からは、世界遺産推進室を総務局長直下の組織に再編し、長崎市の重点プロジェクトの一つとして世界遺産登録に向け万全の準備を進める。
次に、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産について」は、平成28年度の世界遺産登録を目差し、第7回世界遺産登録推進会議において、イコモス対策としての修景・景観整備及び登録後を見据えた来訪者受入対策に積極的に取り組むこと、資産の保存及び整備活用に関する体制を構築することなどが確認され、引き続きあらゆる機会を通じて官民を挙げて取り組みを進める。具体的取り組みとして、平成26年度に構成資産周辺のガードレールを景観に調和する色のガードパイプへ交換するなどの修景・景観整備を予定している。また、構成資産周辺の駐車場、トイレ、回遊路などのハード面の整備並びに訪問者のマナー監視や質問に対する受け答えなどを地域の方々に受け持っていただく「教会守」の配置について教会関係者や地域住民の皆様と協議を進めながら、受入態勢の充実を図る。市民等に対する機運醸成は、平成24年度から引き続き地元の小学校と連携を図りながらモニターツアーを実施する、との回答が示されました。