長崎郷土芸能保存協議会(中村七生会長)は、9月28日(日)13時から長崎市公会堂前広場において“和・しなやかに 強く 伝統芸能のこころ“をテーマに「第39回長崎郷土芸能大会」を開催した。長崎郷土芸能大会は、郷土「長崎」の貴重な民族芸能の保存と顕彰を図り、市民皆様の伝統文化に対する関心と理解を深めていただくため、市内各地の伝統芸能を市民の皆様に毎年披露されている。また、10時30分より崇福寺前から浜町アーケード~観光通り~中通りを経由して市公会堂前広場まで出演団体によるパレードが行なわれた。
公会堂前広場では、東上面浮立(三重地区)、間の瀬狂言(東長崎地区)、かき道浮立(東長崎地区)、中尾獅子浮立と唐子踊(東長崎地区)、住吉コッコデショ(西浦上地区)の5団体が日頃の練習の成果を披露した。文中の由来来歴はプログラムより引用する。かき道浮立は、旧佐賀藩矢上村かき道(長崎市かき道)に江戸時代の文化文政期(1804年~1829年)頃、旧北高来郡田結村(諌早市田結)から伝えられたといわれている。中尾獅子浮立と唐子踊はおおよそ220年前の寛政、享和期に中尾地区に伝承され、唐子踊は明治中期に「長崎くんち」西浜町奉納踊から伝承され、独自の芸能として引き継がれて来た。
コッコデショは、大阪府泉州堺の「だんじり」に端を発し、ヤグラ太鼓・フトン等をミックスして現在の長崎流に作り上げたといわれている。住吉コッコデショは、戦後間もなく住吉神社において奉納されていた「住吉子ども神輿」を発展させ、大人も参加できるコッコデショを住吉くんちで披露したことが発端である。今では、地域住民参加型の住吉祭りへと移り変わり3年に一度、地域住民の繁栄と安全を祈願するため奉納されている。生活の中で生まれた地域の伝統芸能、地域の連携が希薄になりつつあるなかで、人集め、練習、伝統の継続に日々たゆまざる努力をされている地域の皆さんに敬意を表します。