2014年7月18日(金)「長野市・富山市への行政視察」(その3)!

2014.7.16 富山市役所に説明を受ける行政視察3日目(7月16日)は、富山市を訪問し「中心市街地活性化基本計画」「コンパクトなまちづくり」について調査を行いました。富山市の概要は、人口は富山県全体の約4割の421,953人(H22国政調査)で、面積は富山県全体の約3割(1,241.85km)、2030年には全人口の約3割が高齢者となる見込みで要介護(支援)認定者数の増加が予測されている。人口は、長崎市とほぼ同規模で人口減少と高齢化の進展はよく似ている。都市政策の課題は、世帯当たりの乗用車保有台数は1.73倍/1世帯当たりで全国2位(富山県)で高い自動車依存率を誇り、路線バスなど身近な公共交通機関(路線バスの系統数は過去20年で約4割減)ほど利用者が減少している。車が自由に使えない人(15才以上)は全体の約3割、そのうち7割以上が60才以上の高齢者で、まちづくりの基本方針として、鉄軌道をはじめとする公共交通を活性化させるため、その沿線に居住、商業、業務、文化等の都市機能を集積させることにより、「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくり」の実現を目指している。

2014.7.16 富山駅前再開発その主な事業は、都心地区の回遊性強化などの公共交通活性化と中心市街地活性化を図る「市内電車環状線化事業」、市内各地から中心市街地への公共交通料金を1乗車100円に割引する「お出かけ定期券事業」、ガレリヤ(大屋根)を設けた全天候型多目的広場(施設面積:約1,400㎡、65m×21m、天井までの高さ約19メートル)の「グランドプラザ事業」、中心市街地地区への居住を推進するため住宅の建設事業者や住宅の建設・購入・賃貸で入居する市民に対して助成を実施する「まちなか居住推進事業」、北陸新幹線開業を契機とした富山駅周辺整備などの活性化事業が推進されている。コンパクトなまちづくりは、公共交通の活性化、公共交通沿線地区への居住促進、中心市街地の活性化を柱として、中心市街地では平成20年より転入超過に転換している。富山ライトレールや市内電車環状線の整備などで、市内電車の利用者数が平成19年度以降は増加に転じているなど、まちづくりの効果の説明もあった。この富山市は、平成24年OECD(経済協力開発機構)がとりまとめた「コンパクトシティ政策報告書」で、先進5都市の一つとして取り上げられている。

タイトルとURLをコピーしました