長崎市議会環境経済委員会は、12月6日から委員会に付託された補正予算案や条例案など審査を行い、昨日7日は市民グループから提出された「長崎市の交流拠点施設(MICE)建設の凍結に関する住民投票条例について」審査し、賛成4、反対5の反対多数で否決された。この住民投票条例は、現在、長崎駅西側に建設を計画している交流拠点施設の建設を凍結することについて、住民投票により賛否を問うもの。交流拠点施設の概要は、総事業費約216億円で、開業目標は平成33年11月供用、3,000人規模の学会や大会に対応できるコンベンションホールやイベント・展示ホールなどを備える。20年契約の「公設民営」で、建設・運営は九電工や地場企業でなどでつくるグループが担い、年間のMICE開催件数775件、利用者数61万人、経済波及効果は114億円と試算している。
住民投票条例議案の審査では、請求代表者(吉富氏、道口氏)の意見陳述、参考人招致・参考人への質疑、理事者からの説明・理事者への質疑を行った。質疑の主なものは、凍結はいつまでなのか?市民財源での投資額300億円から400億円の請求者の根拠、来春統一地方選挙を迎えるなかで何故今の時期の請求か?事業費を超える損害賠償請求についてなど、質疑が行われたが全般的に請求者と理事者(長崎市)の請求に対する意見について、見解の相違が多岐に見受けられた。請求者からは「ほとんどの市民はMICEが何かを知らず、市の財政は厳しくいま一度立ち止まるべき」、理事者からは「交流人口の拡大で雇用の創出と所得の向上を図るとともに市民生活の向上に繋がる」などの見解が示された。私は住民投票条例には、「議会手続きの経過やこれまで議会のなかで十分議論を尽くした」、「何もしなければ長崎市の経済・活性化は衰退する」、「懸念される課題を一つひとつ解決すること」などの意見を付し、「反対」討論を行った。