2012年3月4日(日)世界遺産登録への取り組み状況!

大浦天主堂長崎県・長崎市、関係自治体は、平成26年度に「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」、平成27年度に「九州・山口の近代化産業遺産群」の世界遺産登録に向けての準備が進められています。「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」は、世界遺産暫定一覧表に記載された後、資産を守る「万全な保護措置」としての構成資産候補の国の文化財指定や「顕著で普遍的価値」の証明のため調査研究、推薦書本文の各項目の記述内容、構成資産等について検討を重ねている。しかしながら、国の文化財指定が困難と判断される4資産(26聖人殉教地、堂崎教会、青砂ヶ浦教会、大曾教会)が候補から除かれ整理・統合が行なわれた結果、14資産での世界遺産登録を目指すことになった。今後は、本年度中に長崎県世界遺産学術会議で最終的な構成資産等の取りまとめが行なわれた後、平成26年登録を目指し、平成24年度に推薦書原案を国に提出予定である。

出津教会「九州・山口の近代化産業遺産群」は、平成21年1月世界遺産暫定一覧表に記載され、製鉄・造船・石炭鉱業といった重工業が幕末の西洋技術の導入以来、極めて短期間のうちに飛躍的に発展を遂げたという過程を証明する遺産群として、世界遺産登録推進協議会で登録に必要な作業が進められています。産業遺産群は、それぞれの異なる価値を証明する9つのエリアに分け8県12市に所在する30の資産を抽出し推薦書の原案を作成しているところです。長崎エリアの構成資産候補は、小菅修船場跡、端島炭鉱、高島炭鉱、旧グラバー住宅、三菱造船所関連施設4資産(向島第3ドック、木型工場(資料館)、ハンマーヘッド型起重機、占勝閣)はいずれも世界遺産登録に必要な資産であるとの評価を得ている。今後は、その価値を守るための保全方策の検討が行なわれます。政府案によると、三菱造船所を含む稼働中の工場などは文化財保護法による文化財指定ではなく、景観法や港湾法による規制や自治体の条例、企業側の協定等、建物・設備の改修や移動を縛らないルールで遺産保全を図る方針が示されています。

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