長崎市議会市民クラブ有志4名は、1月23日(水)に福島県南相馬市を訪問し、「放射能除染(生活圏)に対する市の対応」について現地調査を行いました。南相馬市の概況は、平成18年1月1日に旧小高町、旧鹿島町、旧原町市の1市2町が合併、福島県の北部で太平洋に面し、面積は398.5平方km、人口は70,878人、世帯数は23,640世帯(平成24年4月1日現在)、東京からの距離は約300㎞でいわき市と仙台市のほぼ中間に位置しています。この原町地区には、10数年前に東北電力原町火力発電所が建設されている時に、現地工事安全パトロールで一度訪問した場所でした。沿岸部は大津波で壊滅状態、内陸部は福島第一原発事故による避難指示区域と警戒区域、居住制限区域、帰還困難区域など行政区のなかで区分されている地域です。
南相馬市の被災状況は、平成25年1月18日現在、市内における死者1,024人(うち震災関連死388人)、行方不明者0人、負傷者59人、被害世帯数4,254世帯、市内居住者45,693人、市外避難者17,865人、転出者5,783人、所在不明者2,153人、仮設住宅3,234戸・借上げ住宅4,932件などの被災状況の説明を受けました。また、市内の放射線の実態を把握するため、平成23年5月から鹿島区(19箇所)、原町区(36箇所)、小高区(21箇所)で、独自に大気中の放射線量を測定しており、多くの地点で1マイクロシーベルト/毎時を下回っているが、海側は低く山側は高い傾向にあるとのことです。平成24年4月警戒区域及び計画的避難区域が見直され、市内のほとんどの地域に立ち入り出来るようになったが、いまだ居住制限区域、帰還困難区域、避難指示解除準備区域での日常の生活は出来ない状態です。