大浜町自治会(井上重久会長)・大浜町ペーロン保存会(山田昭弘会長)は、6月5日(日)9時から大浜海岸において「大浜町自治会ペーロン大会」を開催した。開会式では、役員を代表して私から「コロナの影響を受け競漕は控えるが、3年振りの開催となった。基本的な感染対策を行い、地域の伝統行事であるペーロンを通じて地域のきずなをつくろう」、山田保存会長、喜多マリナシティ自治会長より「大浦川を挟んだ鯉のぼりで地域の繋がりを広げよう。怪我をしないよう安全に十分注意してほしい」との挨拶があった。その後、全員で地域の安全、地域の活性化、コロナ収束など祈願した。ドラと太鼓の音に合わせ、ペーロン船が船着き場を出発する姿は、皆に元気を与えジーンと来るものがあった。
大会には、大浜町子ども会やコアマンションマリナシティ自治会からも参加を頂き、子ども達のペーロン体験を行った。本年も福田東部地区の青年団、女子ビームズのメンバーのご協力も頂き大会に華を添えてくれた。少子高齢化の影響もありペーロン船の漕ぎ手不足に悩まされながらも、関係者の努力で今日まで自治会ペーロン大会も継続出来ている。3年振りの開催となったが、昨年に引き続き午前10時から3地区(本町・小浦・大浜)一斉にドラ・太鼓を打ち鳴らし、福田地区の心意気を示した。自治会役員・保存会メンバーを中心に人集め、雰囲気を盛り上げる鯉のぼりの設営など、大会を支えて頂いた関係者のご協力で無事終了する事が出来た。
福田のペーロンの歴史は古く、福田村郷土史によると、永禄5年(1562年)福田浦に停泊中の明船乗組員が大村藩主大村純忠に貿易を願い出ていた間、小船を下ろして舳部に龍首を飾り競漕したのが福田ペーロンの起こりと伝えられている。農業地区では足洗いと田植のあと慰労を兼ねて豊作を祈り、漁業地区では川祭りと称して水神を祭り海上の安全と大漁を祈り、地域の伝統行事として今日まで受け継がれている。今後とも、地域の繋がりを深めながら子ども達にペーロンを継承し伝統行事を守る必要がある。福田浦の開港は、永禄八年(1565年)から元亀二年(1570年)の5年間ではあったが、そのころに福田のペーロンが始まったとすれば、457年の歴史となる・・・。