長崎市議会市民クラブ(野口達也団長)は、10月5日に中・長期的視点に立ち、新規・継続見直し要求も含め9分野61項目の政策提言を取りまとめ、田上市長に対し「令和4年度政策要求」を行った。また、「令和4年度予算で取り組むべき重点課題」の18項目について、市長・担当部局に対しその実現を図られるよう強く要請した。市民クラブは、安全、安心で持続可能な新たな社会経済の構築に向け、防災の強化はもとより、新型コロナウイルス対策、観光業等を含めたコロナ禍からの復興対策、人口減少問題、デジタル化の推進など諸課題は多岐にわたるが、その政策の実現を図る必要がある。野口団長は要求書提出にあたり、優先課題は新型コロナ「第6波」に備え、再拡大防止とその対応に万全を期すこと。「黒い雨」訴訟で被爆者と認められた広島に加え、長崎の「被爆体験者」の救済を要請した。
田上市長は予算編成について、令和4年度は第5次総同計画のスタートの年で、「目指す2030年の姿」の実現に向けた第一歩となる。重点的に取り組むものは、①人口減少克服・長崎創生に向けしっかり取り組む。②コロナ過からの社会・経済の復興。③行政と都市のデジタル化の推進。④ゼロカーボンシティの取り組み。⑤各部局の重点取り組みを推進するとの見解を示した。主な要求内容は、◇70歳以上の高齢者交通費助成(ICカード)については、利用者が使いやすいシステムに改善し、各地域センターなどにポイント還元機を設置すること。◇ハブアンドスポーク型運行について、長崎市周辺部の市民が快適に乗り継ぎできるよう、待合環境の整備を図ること。◇被爆地域の是正拡大と被爆体験者を被爆者として認定できるよう、早期解決を図ること。◇デジタル化の推進にあたっては、個人情報の保護に最大限努めることなどを求めた。