2021年9月14日(火)「長崎新聞政経懇話会例会」!

長崎新聞政経懇話会は、9月13日(月)12時30分から長崎新聞文化ホール・アストピア(茂里町))において共同通信社の橋詰邦弘氏(特別論説委員)から「秋の政治決戦を占う」と題し、長崎新聞政経懇話会9月例会を開催した。橋詰邦弘氏のプロフィールは、1981年共同通信社に入社、編集局企画委員を経て政治部長、2018年論説委員長、2020年から現職、政治記者として30年以上激動の日本の政治の表と裏を取材してきている。最近は、直木賞作家の高村薫さんと「21世紀の空海」、政治学者の姜尚中さんと「思索の旅」「1868~」の長期大型連載を手がけ、二人と全国各地を回ったとの紹介があった。姜尚中さんは、2018年4月から長崎県の学校法人鎮西学院学院長・理事を務めている。講演のポイントは、菅政権の退陣について、①コロナ対応で失敗、②二階幹事長の人事対応、③東京都議選、補欠国政選挙、横浜市長選挙での連敗が影響したこと。自民党総裁選挙の動向について、次期衆院議員選挙の行方について聴講した。

菅政権が1年で終わった主な要因は、感染急増地域の入院対策を重症や重症化リスクのある中等症に限り、それ以外は原則自宅療養とした方針を唐突に打ち出すなど対策が迷走、専門家の意見を軽視する姿勢、国民との対話の欠如など、菅首相は何度も同じ過ちを繰り返したと述べた。9月17日告示の自民党総裁選は、岸田文雄前政調会長が議員票で、河野太郎行政改革担当相が地方票でそれぞれリードを奪い、高市早苗前総務相が議員票、地方票ともに追い掛ける展開、現時点で3者とも過半数得票できる状況ではなく、決戦投票になるのではないかと解説した。次期衆院議員選挙について、「自民党の議席減は避けられない」とした上で、菅首相の退陣により「新総裁、新総理のご祝儀相場もある。議席減を最小限にとどめることが可能な感じが出てきた」と展望を語った。菅首相の退陣に一番落胆しているのは野党だとし「敵失頼みでは国民は冷める。野党第一党の立憲民主党の枝野代表にとってもラストチャンス。与野党伯仲の状況をつくらなければリーダーは交代すべきだろう」と話した。

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