被爆者5団体(長崎県被爆者手帳友の会、長崎県被爆者手帳友愛会、長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会、一般財団法人長崎原爆被災者協議会、長崎原爆遺族会)の代表は、8月9日12時45分からザ・ホテル長崎BWプレミアコレクションにおいて菅首相に対し、「令和3年度被爆者団体の政府代表による要望書」を提出した。要望書の概要は、①核兵器の廃絶と原爆被害への国家補償の実現を、②被爆者にとって緊急な次の事項の実現を、③福島原発事故による被爆者の援護・救済及び脱原発に向けてなど11項目を要望した。菅首相は同ホテルの記者会見も含めて、核兵器禁止条約への署名・批准と第1回締約国会議へのオブザーバー参加については、「署名する考えはなく、オブザーバー参加は慎重に見極める」。広島原爆の「黒い雨」を巡る訴訟では、原告全員を救済し同じような事情にあった人を救済できるよう検討すると表明したが、長崎の被爆体験者については、「被爆者認定を求める長崎地裁での訴訟の行方を注視する」との見解を示した。広島・長崎の想いが一歩ずつでも前進できるよう、国においては早急に検討してほしい。