長崎県・長崎市・長崎県議会・長崎市議会は、8月2日広島原爆の投下直後に降った「黒い雨」を巡る訴訟で、国が上告を断念し原告全員を被爆者と認めた広島高裁判決の確定を受け、国が定める被爆地域の外で長崎原爆にあった「被爆体験者」らの救済を、厚生労働省健康局に対しオンライン会議で要望した。上告断念における首相談話は、「原告の皆様と同じ事情にあった人を救済できるよう早急に検討する」と言及されている。要望書では、今回の広島高裁判決において、雨量や放射線量の多寡にかかわらず事実認定がされているが、長崎においても当時、米国の調査で相対的に高い線量が認められ、雨や内部被ばくの証言もあり「同様の事情」にあるとして被爆者認定するよう求めた。また、被爆者援護法の指針改定に際し、長崎県・長崎市の状況も十分反映する必要があるため、協議の際は長崎県・長崎市も加えることなども要請した。オンライン会議には、県選出国会議員、県議会・市議会議長も同席した。