前日に続き、一般質問の概要を掲載する。質問:若年者の県外流出に歯止めをかけるため様々な事業が実施されているが、その成果と課題及び来年度の取り組みは?回答:長崎市では、地元企業・定着を進めるため採用意欲はあるが、人材確保に苦慮している地元企業を紹介するテレビ番組「キラリーカンパニー」や、「UIJターン就職促進事業」などを実施し、県外の大学や関係機関を訪問し地元企業の情報や、県外開催の企業面談会に参加するための旅費や出展料の一部を補助する取り組みを進めて来た。平成29年3月の卒業生は、市内高校の卒業生の県内就職率が72.5%(うち市内79.7%)、同じく市内大学では45.4%(うち市内63.6%)となっている。市内事業所148社の新卒採用状況は、平成29年4月の新卒採用者数758人中、地元採用者が504人、UIJターンが254人となっており、徐々に取り組みの効果が出ている。
しかしながら、現在の若者の就職実態は、学生に人気の企業100社の多くが関東、愛知、関西に立地していること、さらに九州内の人気企業30社もその多くが福岡に立地していることから、全体としては学生の目が地元に向いていない状況にある。一方で、大学や高校へのヒヤリング結果は、学生の地元企業の認知度が低いこと、地元企業は県外の企業に比べて採用活動に消極的で、情報発信が不十分であることなどから、採用意欲が高い企業を除き、地元企業の情報が学生に届いていないことが明らかになった。そこで新年度は、地元企業の情報発信力や採用力向上に向けた支援を行うとともに、企業情報を学生一人ひとりのもとへ届ける事業に取り組む。若年者が、「長崎で働き・住み・暮らす」ためには、生活の場を得る雇用が重要であり、業界団体と連携を図りながら若年者雇用対策に力を入れて行くとの答弁があった。