平和首長会議(松井一実会長・広島市長)は、8月8日(火)9時30分から長崎大学中部講堂において各国首長・関係者らが出席して「第9回平和首長会議総会」を開き、核兵器廃絶の実現に加えて、安全で活力のある都市の実現を目標に掲げ2020年までの行動計画を決めた。オープニングで、は橘中学校ハンドベル部の演奏が披露され、核兵器禁止条約を採択した国連会合のホワイト議長より「同条約は批准などを終えた国が50ヵ国に達して90日後に発効することから、迅速な批准を各国に呼びかけてほしい」とのビデオメッセージが寄せられた。田上市長の歓迎挨拶の後、国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長より「条約制定の最大の原動力となったのは人道的運動であった。核兵器削減のペースが遅れており、直面する課題に取り組む必要がある」などの基調講演を聴講した。
次に、日本労働組合総連合会(連合)は、8月8日15時30分から長崎県立総合体育館メインアリーナにおいて国内・海外から約3,000人が集うなか「連合2017平和ナガサキ集会」を開催した。連合長崎の森会長は、「核廃絶の声と運動を世界中に発信しなければいけない。この集会を契機に平和の願いを継承し、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け取り組みを進める」、連合本部神津会長より「核兵器廃絶に対する国内外戦争のない平和な世界の実現に向け発信力を高めよう」、来賓挨拶では「各国のリーダーが広島・長崎を訪れ原爆被害の実相に触れる機会を持つことを求める」、「長崎は被爆の実相を語り継いできた、各国リーダーは核兵器廃絶の対話に加わってほしい」などの訴えがあった。
海外来賓挨拶では、国際労働組合総連合(ITUC)書記次長より「核兵器廃絶と世界の恒久平和を目指す取り組みは不透明感を増す世界情勢において極めて適切かつ時宜をえたもの。被爆者の経験に基づく発信は、核兵器廃絶に対する説得力のある取り組みである。核兵器によるすべての犠牲者の記憶と被爆者の方々、世界中の地域の人々のため平和に暮らしたいと願う人々のために共に闘い続ける」との挨拶があった。その後、丸田和男氏(長崎平和推進協会)の被爆者の訴え、平和広島代表団のピースメッセージ、「核兵器禁止条約」に反対する国々に対し条約の批准に向けて決断・行動すべきであるとの「ナガサキからの平和アピール」を採択し、被爆地長崎から「核兵器廃絶と世界恒久平和」を全世界に発信した。