長崎市は、8月9日(土)10時35分から平和公園(松山町)において「被爆69周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」を営み、原爆で亡くなった皆様のご冥福をお祈りするとともに、核兵器廃絶に向けての誓いを新たにしました。田上市長は、平和宣言で「集団的自衛権の議論を機に平和国家としての安全保障の在り方について意見が交わされている。戦争をしないという誓いは、被爆国日本の原点であり被爆地長崎の原点である。その平和の原点が揺らいでいるのではないか、不安と懸念の声に真摯に向き合い耳を傾けること。原爆症の認定制度の改善など実態に応じた援護の充実」など政府に求めました。また、被爆者による合唱(もう二度と」、城山小学校の児童合唱(あの子)、長崎市出身の大島ミチルさん作曲の「千羽鶴」が純心高校の皆様より披露されました。
式典には、安部首相をはじめ各与野党の代表、遺族や被爆者、49カ国の政府代表者らが参列、安部首相より「被爆国として核兵器廃絶に向けての責務があり、その非道を世界に訴える務めがある。核兵器の惨禍が再現されることがないよう非核3原則を堅持する。被爆者の援護を図るため原爆症の認定基準を見直した、多くの方に認定が下りるよう努力する」との挨拶がありました。被爆者代表として城臺美彌子さんより「原爆がもたらした目に見えない放射線の恐ろしさは人間の力ではどうすることも出来ない。非人道的な核兵器を世界中から早くなくしてほしい。愚かな行為を繰り返さないために被爆者の心に寄り添い被爆の実相を語り継いで下さい」との平和への誓いが述べられました。平和公園には、市民ら約2万8千人が来場し、原爆投下時刻の11時2分に原爆の犠牲となられた多くの御霊に対し黙とうを捧げました。