長崎市議会地域づくり・人口減少対策特別委員会は12月12日開かれ、各地区で独自に地域の課題解決を図るため市が設置を進める「地域コミュニティ連絡協議会」について、想定する全77程度を「少なくとも10年以内」に設置する方針を示した。総括質疑では、質問:地域コミュニティ連絡協議会設立に向けた地区の状況は?回答:モデル地区として6地区が、まちづくり計画に基づく事業に取り組み、地域コミュニティを支えるしくみの立ち上げにおける課題の抽出や市の支援のあり方について検証を行っている。
協議会設立のための準備委員会設立済み地区は12地区、準備委員会設立に向け検討を進めている地区が29地区、検討に至っていない地区が30地区あり、その理由としては「人口減少や高齢化が著しく協議会の設立が困難」「地区内の自治会の8割以上が加入という協議会の認定要件が厳しい」「協議会の必要性を感じられない」「屋上屋になり負担が増えるのではないかという不安がある」など地区によって様々である。人口減少や高齢化による設立困難地区については、地区の実情の把握や人材の掘り起こし等を内容とする詳細な支援計画を策定するとともに担当職員による重点的な支援に取り組んで行く。
次に、質問:市職員の地域活動の参加は?回答:平成30年8月における職員の自治会加入状況は、市内居住者の96.3%が自治会に加入、役員には19.3%、班長には38.3%が就任、行事へは62.5%が参加している。職員が地域活動に参加することで市民起点の考え方が身につくこと、公務を通じての知識や経験が地域活動に生かされる場面もあると考えている。現在の取組みは、新規採用職員を中心に、地域活動へ参加する意識の醸成を図るための地域活動研修を行っている。これに加え、地域住民として自治会役員等をしている職員を講師とした研修の実施も検討しており、自治会をはじめとした地域の様々な団体や取り組みについて、職員の理解を深める中で、その活動の重要性の認識を高めていきたい。また、在職中だけでなく、退職後のセカンドライフが充実するよう、地域活動に参加している事例の紹介を行うセミナーを開催している。今後も、市民起点で職務を果たすよう努めるとともに、地域住民の一員として地域活動に関わっていくように、機会を捉えて呼び掛けて行くとの答弁があった。