長崎市議会市民クラブは、11月6日(水)から8日(金)にかけて鹿児島市・南九州市・屋久島町を訪問し、「九州新幹線による観光効果」、「明治日本の産業革命遺産の取り組み」「世界遺産登録までの経緯」等について調査を行いました。6日(水)は、8時29分発かもめ8号に乗車、新鳥栖駅にて乗り換え10時13分発さくら545号で、最初の視察地鹿児島市役所を訪問しました。鹿児島市は、人口約60.5万人、薩摩・大隅(鹿児島県)・日向(宮崎県南部)の三国を統治した、”丸に十の字“の紋の島津氏の城下町として繁栄して来た。16世紀の中頃フランシスコ・ザビエルが上陸、わが国で最初にキリスト教が伝えられ、19世紀の中頃、新しいヨーロッパの機械文明を取り入れ、近代文明の発祥の地となり、旧集成館(反射炉跡)、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館が産業革命遺産の構成資産となっている。
調査項目の「九州新幹線による観光効果」の概要について、全線開通前後の観光客の数の推移は、平成22年に887.5万人、平成23年に955.5万人、平成24年に939.2万人と全線開業の平成23年は過去最高を記録し、開業2年目となる平成24年は平成23年より減少したものの、開業前の平成22年より高い水準となっている。交通機関別の入込状況は、自家用車(47%)、鉄道(22%)、航空機(16%)、バス(10%)の順となっており、航空機の割合が増加している。新幹線開通による経済効果は、鹿児島地域経済研究所の発表によると、九州新幹線全線開業に伴う平成23年度の経済効果は463億7,600万円と試算されている。今後の課題としては、全線開業効果を持続させるために外国人観光客の増加を図るとともに、鹿児島市第2期観光未来戦略に基づき、豊かな地域資源の活用や観光ストーリーづくり、きめ細かな受入基盤づくりなどに、取り組んでいくとの説明がありました。