長崎市議会市民クラブの有志で、10月30日(水)から11月1日(金)にかけて愛知県豊橋市を訪問し、「周産期医療体制の充実」、「院内保育所の設置」等について調査を行なうとともに「地域活性化セミナー2013」へ参加し、穂の国とよはし芸術劇場「プラット」、こども未来館「にこにこ」、「豊橋消防本部」、「太陽光利用閉鎖型植物工場」などの視察を行いました。
豊橋市は、日本のほぼ中央に位置し、豊かな自然と温暖な気候に恵まれた約38万人の中核都市で、東海道五十三次34番目の宿場町として栄えてきた街です。現在は、全国有数の農業生産地であるとともに、自動車貿易は全国でトップクラス、農業・工業・商業のバランスのとれた東三河の中心都市として発展しているとの事です。長崎市より人口は少ないが、一級河川の豊川をはじめとする米どころで、国際貿易港の三河湾を有して、財政的にも長崎市より優位の状況にあると思いました。
それは、例えば、豊橋市民病院における事業運営における医師や看護師などの医療スタッフ確保対策(7対1の看護体制など)、救急医療・周産期医療の充実、医療水準の向上(手術支援ロボットの導入など)、診療連携の推進、効率的・効果的な病院運営の推進など、長崎市民病院と比較をすれば豊橋市民病院が優れているようでした。長崎新市立病院も平成25年2月開院に向けて工事が進み、この機会に高いレベルの医療提供が出来る地域の拠点病院として期待するものです。また、平成25年4月30日オープンした、演劇・舞踊・音楽等の芸術文化の振興を図るための芸術文化交流施「プラット」は、今後、長崎市役所の跡地で検討されている「文化交流施設」に多いに参考となる施設でした。
次に、子どもを未来館「にこにこ」は、未来を担う子ども達が様々な人々とのふれあいを通して健やかに成長する機会を提供し、活動・交流する拠点施設として、豊橋駅の近くに建設され立地条件や交通の利便性等も良く、有効活用が図れると思うが、長崎市の場合は地理的条件もあり、より小さなコミニュティのあり方・既存施設での対応などを検討するのが適切であると思いました。
豊橋市消防本部は、長崎市消防局と同じく市民の「安心」「安全」を見守る消防司令センターとして、火災・交通事故への対応、自然災害への対応など24時間体制で職員が業務を遂行しています。太陽光利用閉鎖型植物工場は、産学官が連携し最先端の技術を結集して、光合成(光・CO2・水・温度)を活用しての実証試験が行なわれているが、投資対効果を考えれば採算性はまだまだの状況です。しかし、世界的視野に立てば食べ物(植物栽培)をつくるという事は、必ず必要なものであり、将来の新たな農業の在り方などどうあるべきかを考えさせられました。