長崎市議会定例会の3月11日、井上議長(私)は「一身上の都合」により辞職願を提出し、許可された。令和2年9月定例会で議員のご推挙をいただき、約1年半の間、栄えある長崎市議会の第57代議長を務めさせて頂いた。この間、円滑な議会運営と開かれた議会を目指し、市民の皆様の代表として、市政の発展に全力を傾けたが、議長就任期間は、新型コロナウイルス感染症と常に向き合う日々となった。様々な行事・イベントは、コロナ禍で中止・縮小となる中、議会を代表した形で議長だけの出席が多くなり、会議の開催方法も大きく変わった時期であった。このコロナ禍では、書面開催やオンライン開催など、多様な開催方法が一般的なものとなり、社会が大きく変わってきた部分である。当然、議会運営も変更せざるを得ず、市政一般質問の短縮や会期日程など、コロナ対策を考えながらの議会運営となった。これまでの医療関係者のご尽力、不自由な生活を余儀なくされた市民の方々に、議会としてお応えできるよう、最善の方策は何かと日々考え、市政に向き合ってきた。
また、議長在任中は、長年議会で議論を尽くしてきた大型事業が大きく前進した。恐竜博物館を含むのもざき恐竜パークや、出島メッセ長崎、JR長崎駅の駅舎、そして北部学校給食センターが完成し、まもなく西九州新幹線の開業や新市庁舎の完成が予定されている。長崎市が大きく変化しようとする転換点に、議長の職に就かせていただき、大変貴重な経験をさせていただくとともに、微力ではあるが誠心誠意、取り組みを進めた。その他、被爆者の思いが結集した核兵器禁止条約が発効されるという大きな出来事があった。しかしながら、ロシアによるウクライナ侵略という暴挙が行われたことは大変残念であり、被爆地の議会として全会一致で決議をし、厳重に抗議を行った。様々な課題が山積するなか、こん日まで職務を全うすることが出来たことは、全ての関係者の皆様のご支援・ご協力の賜であり、お礼と感謝を申し上げる。今後は、これまで培ってきた知識と経験を活かし、長崎市政の発展、地域活性化のため、引き続き努力していく。議長在任中は、大変お世話になりました。