長崎市議会定例会は2月21日開会、田上市長は令和4年度の予算編成、主な取り組みなど施政方針を述べたので、その一部概要を掲載する。まず、はじめに未だ収束の気配を見せない新型コロナ感染症は、市民に不安を与え続け、これまでの社会に潜んでいた課題を顕在化させるなど、社旗全体に大きなインパクトを与えている。その中で、私たちは今「これからどんな社会をつくるのか」「どんなまちをつくるのか」を問われている。現代は大きな変化の時代であり、変化に身をまかせるのではなく、勇気を持って前に踏み出し、未来を創造していかなければならない。この11年間のまちづくりにおいて、「長崎市第4次総合計画」に沿って、「経済」「まちの形」「まちを支える仕組み」を変えてきた。変化の時代は、ビジョンを描き、方向を見定めたうえで踏出していくことであり、2030年までの方向性を示す「長崎市第5次総合計画」に掲げた「個性輝く世界都市」「希望あふれる人間都市」を目指し、しっかりとした一歩を踏出していく。
令和4年度の予算は、「めざす2030年の姿」の実現に向け、未来を創造していくための予算を編成した。特に、長崎市が抱える喫緊の課題や社会を取り巻く重要な変化にしっかりと対応していくため、①コロナ禍からの社会・経済の復興、②人口減少克服・長崎創生に係る取り組み、③官民挙げたデジタル化の加速による暮らしやすさの向上、④ゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みの4つを重点的に取り組む。一方、長崎市の財政状況は、人口減少に伴う地方交付税の減収に加え、コロナ禍による市税等の減収や感染症対策をはじめとする財政需要の増加により、今後も厳しい財政運営が続くことが見込まれる。持続可能な財政運営を行うため、新たな自主財源の確保や行政サービスの規模の最適化、デジタル化の推進による業務の効率化など、歳入・歳出両面で「戦略的な収支改善」に取り組み、収支ギャップに対応していくとの方針が示された。令和4年度の主な取り組みは、あす掲載する。