長崎市・長崎市保健環境自治連合会は、11月5日(土)長崎市民会館文化ホールにおいて各自治会役員・関係者らが参加して「平成28年度ながさき自治振興推進大会」を開催、感謝状贈呈式後に、大西一史氏(熊本市長)を講師に迎え「熊本地震災害から学ぶもの~自助・共助の重要性~」と題した講演会があった。平成28年4月16日1時25分熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ12㎞、M7.3(暫定値)、震度7の地震が立て続けに2回発生(観測史上初)し、10月31日現在、死者55人、重軽傷665人、全壊5,547棟、大規模半壊8,552棟、半壊32,204棟、一部損壊62,508棟、被災額約1.6兆円の甚大な被害となった。
大きな地震が発生した時、何にもできない、揺れている時は恐怖、被災直後は連絡がつかない、役所の危機管理をシッカリしておく必要がある、拠点がつぶれない様にすることが大事だと感想が述べられた。被災後アンケート調査では、飲料水・食料の備蓄をしていなかったと答えた人が、約63%と災害に対する危機管理意識が低く、自助努力として行政からの支援が届くまで最低3日分の食料の備蓄が必要。地震後の情報の入手については、テレビ61%、携帯やインターネット48%、ラジオ17%となっており、既存の情報発信の手段(防災行政無線、緊急告知ラジオ、市ホームページ、広報車等)に加えて、SNS等を活用した情報発信が公助として必要である。
自主防災クラブの加入については、知らないと答えた人が76%と、組織自体の認知度が低く、共助として自主防災クラブへの加入、公助として自主防災クラブの周知活動の強化が必要であるなど、体験・経験を通じての講話を聴講した。その他に、地域防災計画は分厚く緊急時には役に立たない、シンプルな1枚ものを用意する必要がある。地域版ハザードマップの作成、市民と協働のまちづくりの必要性、地域での支え合い・助け合い、公共施設は災害に強いものをつくること等、多岐にわたる話が合った。