長崎県九州新幹線長崎ルート建設促進議員連盟(八江利春会長)など12団体は、11月6日(日)14時から諫早観光ホテル道具屋において約800名が参加するなか、九州新幹線長崎ルートの建設促進に向けた「講演会」を開催した。主催者を代表して長崎県下市長議会新幹線推進連絡協議会板坂博之会長より「山陽新幹線への乗り入れは不可欠、新幹線の在り方について考えてほしい」、田中愛国県議会議長より「議連を立ち上げ勉強会を開催している。フリーゲージが遅れリレー方式で2022年度暫定開業するが、量産化決定時に今後どうするか決める必要がある。フル規格の骨格は出来ている、佐賀県の協力・理解を得る必要がある」との挨拶があった。その後、長崎県、長崎市、諫早市、大村市の関係自治体より駅周辺まちづくりの取り組みについて報告があった。
講演会では、全国の新幹線問題に詳しい藤井聡氏(京都大学大学院教授、内閣官房参与)を迎え、「スーパー新幹線が日本を救う 新幹線でつなげよう!西九州~関西圏」のテーマで、新幹線が整備された都市は大きく発展し、整備されなかった都市は衰退したとの説明があった。藤井教授は、導入予定のフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)について「博多より東への乗り入れや高速走行の安全性で厳しい状況にある。現時点で不可能、非現実的として全線フル規格化の必要性」、「長崎が新大阪と直結すれば、巨大な西日本都市圏に組み込まれて投資が進み、雇用が生まれ人口流出が止まるはず」と新幹線の利点を説いた。建設財源確保について、新幹線を望む他県と連携した全国的な運動が必要と呼びかけた。長崎ルートは長崎―武雄温泉間をフル規格、武雄温泉―新鳥栖間は在来線のままFGTを運行する計画となっている。